系長あいさつ

相関基礎科学系のウェブページをご覧いただき,ありがとうございます。本系は総合文化研究科広域科学専攻に属する3つの系のうちの一つです。と言われても「相関基礎科学系」という聞きなれない名前に戸惑っている方もいらっしゃるのではないでしょうか?そこで,皆さんのお時間をお借りして,一緒にこの言葉を解きほぐしてみましょう。

まず系の名前には「基礎科学」という言葉が含まれています。基礎科学とは何か?という問いにも簡単な答えはありませんが,私は,研究者の好奇心を原動力にした知的探求の営みだと考えています。ですから基礎科学とは何らかの分野を規定する言葉ではありません。実際,相関基礎科学系では,60名以上の教員が,科学技術史,科学哲学,素粒子論,統計物理学,物性物理学,言語脳科学,生物物理学,原子物理学,分子科学,機能性物質化学ほか,きわめて多岐にわたる分野で世界最先端の研究を行っています。それでは「相関」とはどういう意味でしょう。「互いに密接な関係を持つこと」と辞書には書いてあります。これは私たち相関基礎科学系が目指す研究活動の姿を示したものです。自らの好奇心を原動力に一つの分野を深く掘り下げながら,異分野の教員と連携し,新しい学際的,分野横断的な研究を生み出していこうとすることが相関基礎科学系の特徴です。

大学院修士課程・博士課程における学びにも,こうした本系の特徴が生かされています。物理や化学,科学史,科学哲学を極めたい学生に対しては,それぞれの分野における専門性の高い体系的なカリキュラムが用意されています。一方で,学問分野の境界をまたがる学際分野に関する最先端のトピックに関する講義も提供されています。専門性の高いセミナーや幅広い聴衆を対象にした談話会が定期的に開催され,教員と大学院生が自由に参加し,議論します。こうした環境には「専門と学際の相補性に触れうる場こそ,次世代の科学者,研究者を育て,新しい学問を生み出す環境である」という私たちの思いが込められています。

広域科学専攻では「大学院で学びたい」という学生に対する経済的な支援も行っています。2019年度より国際卓越大学院「先進基礎科学推進国際卓越大学院(WINGS-ABC)」プログラムが開始され,学内の他の国際卓越大学院プログラムとも連携しつつ,博士課程進学を視野に入れた大学院生の研究活動を支援しています。また,「博士・修士課程学生のための国際研究集会渡航助成」を通して海外での研究発表を支援し,ティーチングアシスタント等の学内における教育支援に関わるポストも豊富に提供されています。

「相関基礎科学系」のイメージが少しつかめたでしょうか?相関基礎科学系に興味を持たれた学生の皆さんは,ぜひ,相関基礎科学系の教員のウェブページをご覧いただき,実際に研究室を訪問されることをお勧めいたします。皆さんと一緒に新しい知の地平を探求することを教員一同,楽しみにしています。

系長 松田 恭幸